十干の性情② 自然界と人間の関わり

人間も自然界の一部で、自然の摂理の中にいます。

四柱推命も自然観察を基にした科学ですので、最適な自然の状態を十干と関連させて理解しておくことが、推命を進めて行くポイントになります。

 

※十干の最適な状態を理解することは、運勢の推命や用神の発見において非常に重要です。


「甲」

甲は大地に根をおろし、天に向かって真っすぐに立ち、将来は大木に育つ事が本質

 

必要なモノは、太陽の光熱(丙)と雨露の潤い(癸)と大地に根をおろし、根を守る(己)が必要で、木の枝葉が繁りすぎると、刃物で剪定する必要があります。

「乙」

乙は草花で、材木として世の中に役に立つのではなく、美しい花を咲かせ人目を楽しませることが課題。

 

枯れないように潤い(癸)が必要で、風雪に耐えるために垣根(甲)も必要です。

「丙」

丙は太陽の光輝を意味しており、美しい風景を作り、人の目を楽しませることが理想の姿です。

 

太陽の光熱が強ければ万物を枯らしますので、海や湖(壬)有ると好命式になります。

海中より旭の昇る美しい姿となることが、最も好ましい状態です。

「丁」

人口の灯火を意味する。

火事になるほどには旺じず、常に燃料があって燃え続ける必要がある。

 

燃料となる(甲)と、火の勢いを調整するパルブの(庚)があって、火が消えることなく、調整がうまくいくことが喜びになる。

「戊」

山や堤防など大きな土を意味する。

 

木(甲)があって谷川(癸)も潤い、木を育てる時は良い状態。逆に木が無く、雨が降れば土石流や鉄砲水を出し、人も近寄りません。

「己」

田畑の柔らかい土を意味する。

 

太陽の光(丙)が良く当たり、潤い(癸)も備え果実を植えてもよく育ち、豊かな成果をあげる徳分がある。

「庚」

鉱石の状態の金属を意味する。

 

鉱石は精錬を受け包丁などの形になり、世に出て人の役に立つこと。

「辛」

純金など柔らかくて傷つきやすい金蔵を意味する。

 

水で洗練して磨き輝く状態を好み、水中にあれば宝石は光を増し本領を発揮する。

「壬」

海や湖の水を意味する。

 

水が人の役に立つには、用水となり旺じ過ぎる時には堤防(戊)があって流れをコントロールすることが必要。

「癸」

川や雨露を意味する。

 

流れが絶え不朽しないために、水源(庚・辛)があって泉の流れが絶えず、人に飲用されたり洗い水として使われることを喜ぶ。

濁る事を嫌い、旺じる時は木(甲)で漏らすことを喜びます。


自然界の中にある十干の健全な性情を理解しておくことが、用神を見つける重要な手掛かりになります。

 

十干が持つ性格や本質と合わせて、健全な十干の状態を描けるようにしてください。