命式で天干に現れた星は、運勢上起こり得る現象の指標です。
この星が、現実のものになる為には、地支に通根してエネルギーを得る必要があります。
天干の十干が、潜在的に秘めている可能性で有るのに対して、その可能性を現実化するためエネルギー得ることを通根や透干などとイメージしてください。
通根するためのルールは、地支の十二支の中にある蔵干の十干と天干の十干が同じ五行なら通根したことになります。
地支の十二支から蔵干を見つける方法は、節入日からの経過日数で割り出す早見表を使うことができます。
画像の「子」が命式の地支にある場合、蔵干にある十干は、「壬と癸」になり、節入日からの経過日数で、どちらかを判定します。
命式の天干に、「壬」があり地支に子が有る場合は、同じ水ですから結びつき通根が成立し、水星にエネルギーが入ります。
天干と地支を見た時、同じ五行が有れば、通根と判断しエネルギーができている状態と判断します。
☆通根は、生まれた月に通根することが力量的に一番強く、また、月令を得ていなくても大運などで通根する時は強い力を持つことになります。
通根は近い位置に通根することの方が力が強く、位置が離れると力も弱くなります。
※蔵干表には、他に四正・雑気・四旺などに分ける蔵干表もあります。この蔵干表では十干十二支の構成により蔵干の十干も変化させる事があります。
初心者の方には、「月律分野蔵干深浅表」が使いやすと思います。
日干が庚(金)の方の月柱地支が酉(金)の場合は、同じ金星になりますから日干が地支の月令に通根していることになります。
この場合は、通根が成立しますので、日干へのエネルギーが供給され、強い力を発揮する方と判断します。
命式の地支から見て、大運や歳運の天干の十干に通根し力を発揮する事をさします。
例えば、商売などの財運を推命する場合では、もともとの命式に財星に関連した五行があり大運や歳運などで、天干に財星がめぐってくれば良い時期と判断し開業などの行動をおこす時期と判断します。
また、結婚の時期を推命する場合などでは、女性の場合、官星が通根して実行力を発揮できる時期と判断します。
※実際の鑑定では、用神の状態など推命に必要な要素は、他にもありますが、合わせて通根や透干が起こっていると、今までは可能性のレバルだった事が、エネルギーを得て実現可能になる事を意味しています。
このページのまとめ
その人の本質を推命する場合にも通根の有る無しで、身弱や身旺、責任感の有る無しを判断しますので、この現象は重要な推命の要素です。
※通根や透干を判断する上において、単純に十二支の蔵干だけで判断はできません。
注意:命式の中に三合などが有る場合は、季節自体が大きく変化していますので、変化した状態で判断することになります。また、今まで三合や方合などがなくても、大運や歳運の影響で、変化する場合もありますの注意が必要です。